青ひげ(1972/伊/仏/西独/ 125分) 映画の感想
オーストリアの貴族であり、第一次世界大戦で戦闘機のパイロットして活躍したカート男爵は名うての色男としても知られていた。美しいアメリカ人の娘アンはそんな彼に見初められ、彼と結婚し、男爵の城で暮らすことになる。しかしカート男爵の周りでは彼の妻や恋人たちが不可解な死や失踪を遂げており、男爵の秘密を知ってしまったアンにも危険が迫り・・・。
童話の「青ひげ」を基にしたホラー映画。監督は『ケイン号の叛乱』のエドワード・ドミトリク。主演はリチャード・バートン。彼の妻や恋人役で、ジョーイ・ヘザートン、ラクエル・ウェルチ、ヴィルナ・リージ、ナタリー・ドロンといった有名女優や、カリン・シューベルト、アゴスティーナ・ベッリ、シビル・ダニングといったお色気女優が出演している。第一次大戦後のオーストリアを舞台にしているが時代考証や設定はいいかげん。脚本もずさんで、役者の演技も大仰でひどい。ホラー映画のつぼは押さえ残酷描写もそれなりにあるが、ホラーというよりもどちらかというと当時のイタリア映画などが得意した艶笑オムニバスドラマ調で、男爵と彼の一風変わった美人の恋人たちとの「マヌケ」なやりとりが延々と続く。ヒッチコックの『サイコ』の影響がみられ、マザコンで性的不能の青ひげが発情した女性陣に責め立てられ持て余して殺人に至るという展開の繰り返しがなんともばからしい。低俗なセクスプロイテーション映画という風情の作品だが、監督が超一流で出演者も豪華なところが本作の特異なところ。出来は正直よろしくないが、エロい映画、ホラー映画、キャンピーな映画が好きな私は結構楽しめた。出演している美人女優さんのほとんどが劇中で脱ぐかセクシーな格好をしていて、その点は本当に素晴らしい!また本作は当時エリザベス・テイラーの夫だったリチャード・バートンとナタリー・ドロンとのスキャンダルや、エリザベス・テイラーの誕生日祝いのパーティを有名人を多数呼んで当時共産圏だったハンガリーのブダペストで大々的に開催したことなど、映画の内容とは別に映画史的にいろいろと興味深いものともなっている。
ジョーイ・ヘザートンのヌード
多くの女優が出演するなかで、歌手、ダンサー、俳優として当時の人気者だったジョーイ・ヘザートンがリチャード・バートンの相手役として一番の活躍をする。彼女の得意なダンスも見せる。本作は、セックシシンボルでもあった彼女が映画の中で唯一ヌードを見せた映画でもある
ナタリー・ドロンのヌード
アラン・ドロンの元妻で、日本では『個人教授』への出演で人気女優となっていたナタリー・ドロンが「青ひげ」に殺される役で出演している。シビル・ダビングに夫婦の性の営みを仕込まれるというとんでもない役で、シビル・ダビングとの裸でのレズシーンがある(マジです)。本作には他にも尼僧役のラクエル・ウェルチのエロい恰好が見られたり、『SEX発電』や『悪魔が最後にやって来る!』のアゴスティーナ・ベッリや『飼育の部屋』や『愛のエマニエル』のマチュー・カリエールが大胆なヌードを見せていたりで、エロ目線ではかなり充実した映画である。
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