シェイプ・オブ・ウォーター(2017/米/メキシコ/123分) 映画の感想
冷戦下のアメリカを舞台に、軍の秘密研究所に囚われた「半魚人」と口のきけない女性との恋を、冷戦時代の国際的なスパイ活動なども絡めて描く異色の恋愛映画。
監督は『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ。主演の口のきけない女性の役にサリー・ホーキンス。多様な人種が混在しユダヤ人が立ち上げたハリウッド映画では、育ちや生まれや生活環境の違いを超えた愛や交流を描いた作品を作るのがうまく名作も多い(悲劇も含め)。時にはそれは人種の違いのみならず、それは宇宙人やモンスターやゾンビなどが相手だったりもするのだが、本作もその系譜に入る映画。1954年製作の『大アマゾンの半魚人』や往年の映画にオマージュを捧げつつ、作品への組み込まれ方の強弱で昨今賛否もあるLGBT的要素も物語の中にさらりと盛り込み、そのうえで娯楽要素も含めた監督独自のファンタジーの世界を築き上げていて、映像表現として非常に秀逸な作品。モンスターと人間との恋を「生身の存在」として美化して描かず生々しく描いているところは、監督としてはチャレンジだったと思うが成功している。それがあってのラストも素晴らしい。個人的な意見としてはマイケル・シャノン演じる悪役のキャラ設定が少し中途半端な感じで、もう少し掘り下げるか、または逆に全く掘り下げないかのどちらかでも良かった気がする。
サリー・ホーキンスのヌード
主演のサリー・ホーキンスは、優れたパフォーマンスで、口のきけない女性の内面を良く表現している。彼女は本作の演技で数々の賞にノミネートされ、そのいくつかで受賞した。自慰行為のシーンや全裸でのモンスターとのラブシーンなど「体当たり」の名に相応しい演技。
シェイプ・オブ・ウォーター ウィキペディア
シェイプ・オブ・ウォーター IMDB
シェイプ・オブ・ウォーター サリー・ホーキンスのヌード画像へのリンク
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