残酷女刑務所(1971/米/95分) 映画の感想
「B級映画の帝王」ロジャー・コーマンのニューワールド・ピクチャーズ製作、『コフィー』のジャック・ヒル監督による「女囚もの」のエクスプロイテーション映画。
本作には刑務所に入れられた女囚が所長や看守にいじめられたり、レズやキャットファイトや拷問のシーンがあったり、シャワールームでのヌードシーンがあったり、ラストに脱走やリベンジのシーンがあったりと、この手のジャンルの映画にありがちな要素の全てを網羅していて、年代的にも後の「女囚もの」映画に多大な影響を与えたことが窺える(ダイアン・ソーンのイルザシリーズより早い)。フィリピンでロケされていて、エキゾチックであったり、人里離れた極悪な場所であったりを舞台にしがちの「女囚もの」映画の原点的なものも感じられる。梶芽衣子の「女囚701号/さそり」シリーズ(1972~1973)も同じ時期に製作されており、こういった映画が同じ時期に世界中で一斉に登場してきた時代背景を分析しようとすればできるだろう。またパム・グリアが出演し、彼女が注目されるきっかけになった作品としても知られる。低予算だが、出演している女優はみなきれいで、先に述べたように「女囚もの」の定番要素てんこ盛りで、作りもそれなりにしっかりしていて、娯楽映画として十分及第点。ただ多少の映画史的知識や興味がなければ、古い映画で見づらい部分もあり、たとえばリンダ・ブレア主演の『チェーンヒート』を観るような感覚では楽しめないだろう。
パム・グリアのヌード
彼女が注目されるきっかけになった映画で間違いないのだろうが、本作の彼女は主役ではない(白人女囚に対してライバル関係にある黒人女囚というよくある役。おまけでレズ)。ただ主役を食う強い存在感を出しまくっているのは間違いない。シャワーシーンでヌードを見せる。本作では他にも、『デス・レース2000年』や、トビー・フーパー監督の『悪魔の沼』などに出演した「どこかで見た顔」の女優さん、ロバータ・コリンズも出演しヌードを見せている(カワイイ)。
残酷女刑務所 ウィキペディア
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New World Pictures
コフィー(1973/米/91分) 映画の感想
妹を麻薬中毒にし元恋人の警官を再起不能にした、政治家や警察とも裏でつるんでいる犯罪組織に対し自警団となってリベンジをする黒人の看護師(婦)を描いた物語。
主演はAIPの低予算映画で名を馳せたパム・グリアで、本作はいわゆるブラックスプロイテーション映画の一つに数えられる作品。パム・グリアをリスペクトするクエンティン・タランティーノは『ジャッキー・ブラウン』で彼女を主役に起用した。無駄な場面の全くない復讐劇で、そこにバイオレンスとお色気要素が加わり、低予算ながら見事な娯楽作品に仕上がっている。70年代初頭の風俗・音楽も魅力的。当時の人種問題やウーマンリブといった世相も作品の中にしつかりと刻印されていて、いろいろと見所の多い作品。
パム・グリアのヌード
とにかくパム・グリアがカッコよくてセクシー。ヌードシーンはもちろん、アクションシーンも、ラブシーンも、レ〇プされそうになるシーンも、男を誘惑するシーンも、銃を構えた姿も、下着姿も、キャットファイトも、すべて様になっている。
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コフィー IMDb
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American International Pictures
パム・グリアがヌードになった映画
パム・グリア(Pam Grier, 1949年5月26日 – )は、アメリカ合衆国の女優。彼女の出演作は意外にもかなりの数日本でも公開なりビデオ化なりされている。
1971 残酷女刑務所 The Big Doll House Amazon
1971 女体拷問鬼看守パム Women in Cages Amazon
1973 コフィー Coffy Amazon
1974 エンジェル・グラディエーター The Arena Amazon
1974 フォクシー・ブラウン Foxy Brown Amazon
1975 女記者フライデー/謎の暗殺計画 Friday Foster
1976 ドラム Drum
1986 ザ・ランナー/孤独な挑戦 On the Edge Amazon