ボーイズ・ドント・クライ(1999/米/118分) 映画の感想
性同一性障害者で、暴行・殺害事件の被害者であるブランドン・ティーナについて描いた、実話をもとにした人間ドラマ。
監督はリメイク版『キャリー』のキンバリー・ピアース。ブランドン・ティーナにヒラリー・スワンク、ブランドン・ティーナと恋愛関係になる女性にクロエ・セヴィニー。映画の中で描かれている物語の顛末のあまりの悲惨さ無情さに衝撃を受けるが、これが1990年代初頭に起こった出来事であることにもまた驚く。オバマ政権下の2009年に制定されたヘイトクライム禁止法はこのブランドン・ティーナの事件や同性愛者ということで暴行殺害されたマシュー・シェパードの事件(1998)をきっかけに成立した。映画とも関係が深いヘイトクライムやLGBTの問題は昔から存在したが、それらが新たな形で熱を帯びることになるのは2000年代に入ってからなのである。実話の持つ重みがずしりと応える映画であるが、ある特殊な悩みを抱えた若者の青春映画としての趣もあり、ヒラリー・スワンクやクロエ・セヴィニーらの熱演もあって、その手のジャンルの映画としても同時代の他の映画に比べ抜きんでた作品となっている。
クロエ・セヴィニーのヌード
主役を演じたヒラリー・スワンクの、言い方は不謹慎かもしれないがもとから「そういう人」にしか見えない演技が見事。相手役を務めるクロエ・セヴィニーの自然な演技も良く、二人はともにアカデミー賞にノミネートされ、ヒラリー・スワンクが主演女優賞を受賞した。ヒラリー・スワンク、クロエ・セヴィニーともに重要なシーンでヌードを見せている。
ボーイズ・ドント・クライ ウィキペディア
ボーイズ・ドント・クライ IMD
ボーイズ・ドント・クライ クロエ・セヴィニーのヌード画像へのリンク
(18禁画像、日本の法律の範疇外の画像がある場合もございます。注意ください。)
Independent Film Channel Productions Killer Films Hart-Sharp Entertainment Fox Searchlight Pictures
ブラウン・バニー(2003/米/93分) 映画の感想
深く愛し合った恋人と離れ離れになったヴィンセント・ギャロ演じるバイクレーサーの心の傷を、彼のレース会場からレース会場への移動の旅の中に描く異色のロードムービー。
『バッファロー’66』で映画監督として脚光を浴びたヴィンセント・ギャロの、それに続く第二回監督作品。ほとんどの場面が車の移動シーンで、とくにドラマらしいドラマもなく映画は進んでいくが、そこにちゃんと伏線が張られていて、それらが後半のドラマチックなシークエンスへと凝縮され最終的に観客に衝撃を与えるアート作品。過激なシーンを巡って物議を醸しだしたり、カンヌでこの作品の全長版を観て酷評したアメリカの映画評論家ロジャー・イバートとヴィンセント・ギャロとの論争があったりと、なにかとお騒がせの映画。アート映画なので、人の反感や顰蹙をかったり、論争を呼んだりするのは仕方ないことで、その観点から見れば優れた映画だと思う。例のシーンはやりすぎだと思うが、私はこの映画が好き。
クロエ・セヴィニーのヌード
クロエ・セヴィニーはヴィンセント・ギャロ演じる主人公の恋人役。ヴィンセント・ギャロとのラブシーンなどでヌードを見せる。映画の根幹にかかわる部分なので内容は語れないが、彼女が登場する一部のシーンで、その表現の過激さを巡って物議を醸しだした(画像もリンクできない)。
ブラウン・バニー ウィキペディア
ブラウン・バニー IMD
Wild Bunch Vincent Gallo Productions Wellspring
クロエ・セヴィニーがヌードになった映画
クロエ・セヴィニー(Chloë Sevigny、1974年11月18日 – )はアメリカ合衆国の女優。
1995 KIDS/キッズ Kids
1997 ガンモ Gummo
1999 ボーイズ・ドント・クライ Boys Don’t Cry
2000 ウーマン ラブ ウーマン If These Walls Could Talk 2
2003 ブラウン・バニー The Brown Bunny
2005 ルーシー・リューの「3本の針」 3 Needles
2006-2010 ビッグ・ラブ Big Love
2006 シスターズ Sisters
2018 モンスターズ 悪魔の復讐 Lizzie