シーズン・ヒューブリーのヌード　ハードコアの夜

ハードコアの夜(1978/米/108分)　映画の感想

カルヴァン主義を強く信仰する厳格で真面目一筋の男ジェイクは、失踪した娘がハードコアポルノに出演しているのを知り、娘を捜索するために自らポルノ業界に足を踏み入れていく･･･。

『タクシードライバー 』の脚本で有名で『キャット・ピープル』などの監督としても知られるポール・シュレイダーが手掛けるネオノアール風のドラマ。厳格な男の日常描写と娘の失踪という導入部分の妙、2つのまったく異なる世界の接触と対比、登場人物同士の対立と和解と別れ、事態がさらに悪い方へと進んでいく中での主人公の焦燥と奮闘、お色気要素やアクションシーンや適度なコミカルさなどと、娯楽性と芸術性(テーマ性)の両方が融合したアメリカ映画の見本のような作品で、ものすごくおもしろい物語というわけではないが出来は非常にいい。ジョージ・C・スコットやピーター・ボイル、シーズン・ヒューブリーら出演者の演技も良い。主人公の堅物の父親をジョージ・C・スコットが、時にシリアスに、時にコミカルに、時に激しく演じていて、素晴らしい。

シーズン・ヒューブリーのヌード

シーズン・ヒューブリーは、ジョージ・C・スコット演じる主人公に協力するポルノ女優の役。『タクシードライバー』のジョディ・フォスター演じる少女売春婦がそのまま大人になったような役で、見た目も似ていて、その部分は同じ脚本家による続編的な雰囲気になっている。二人の異なる世界に生きる者の短い間の交流と別れが切ない。役名通り、劇中でかなり大胆なヌードを披露している。

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