恋愛小説家(1997/米/139分) 映画の感想
売れっ子小説家のメルヴィンは潔癖症の偏屈物で、周囲の人間に心無い言葉を投げかける嫌われ者。しかしそんな彼の心も、持病持ちの息子の世話に追われるウェイトレスのキャロルに心惹かれ、いやいやあずかったが愛情を感じるようになった犬の飼い主でゲイの芸術家サイモンらと接しているうちに変化し始め・・・。
嫌われ者の小説家とウェイトレスの女との恋を描いたコメディ。監督は『愛と追憶の日々』ジェームズ・L・ブルックス。メルヴィン役のジャック・ニコルソン、キャロル役のヘレン・ハントがともにアカデミー賞を受賞し、ジェームズ・L・ブルックスによる演出や脚本、共演者のグレッグ・キニアやキューバ・グッディング・ジュニアの演技も素晴らしい名作。嫌われ者の人間が最後には改心してといった安易なドラマではなく、ジャック・ニコルソン演じる小説家が同性愛者や黒人相手に終始毒舌を吐き続ける様がおもしろく、ある意味彼自身身が障碍者でありマイノリティであって最終的には周囲の人間によって救われる側であったという展開には含蓄があり、笑って、感動させて、最後には考えさせられる。このように深刻にもなるテーマをライトな笑いに変えて極上のエンターテインメントに仕上げている本作は、これどまさにアメリカ映画の真骨頂といった感じで本当に素晴らしい。私の大好きな映画の一つ。この映画が嫌いな人は人間じゃない(多分)。
ヘレン・ハントのヌード
『セッションズ』もそうだったが、本作も心であれ体であれ障害を持つ男にとって「女神」や「聖母」のような役(日本なら観音様か)。かといって本人に偽善的なものはなく、彼女自身も思い悩む普通の女であり、ヘレン・ハントはそういう女性を演じるのが本当にうまい。グレッグ・キニア演じるスランプに陥っていたゲイの芸術家が風呂場で彼女の裸をを見てインスピレーションを取り戻すシーンもいいシーン。
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TriStar Pictures Gracie Films Sony Pictures Releasing
セッションズ(2012/米/95分) 映画の感想
ポリオによって首から下が麻痺したものの文学の才能を発揮して詩人となったマークは、ある日障碍者のセックスについての記事を頼まれる。他人を取材するだけではままならず、マークは自らの童貞喪失を決意する。セックス・サロゲート=セックス代理人を雇って遂に〝こと〟を成し遂げるが、彼は彼女に恋をしてしまう・・・。
実在の人物マーク・オブライエンが残した記事をもとにした作品。監督はベン・リューイン。ジョン・ホークス、ヘレン・ハント、ウィリアム・H・メイシーら出演。深刻になりそうな題材を、コメデイタッチで爽やかに描いているが、主演の二人の文字通りの肌と肌がぶつかりあう演技と演出は、観るものに障碍者の性というもののリアルな現実を感じさ、最後には感動させる。神父役のウィリアム・H・メイシーもいい味を出している。名作。映画の素晴らしいところの一つに自分の知らない世界についての知見を広げてくれるという事がある。本作のようにそれが名作であればあるほどそこへの興味が促進され、理解もより深まるのだ。
ヘレン・ハントのヌード
ヘレン・ハントはセックス代理人という難役を見事にこなしている。『恋愛小説家』でも見せた、心であれ体であれ障害を持つ男性を受け止める女性を演じるのは彼女の真骨頂。本作ではアンダーヘアまでみせる大胆なヌードを披露しているが、その生々しさが、障碍者の性という実話をもとにした物語の真実性を高めるのに多大な貢献をしている。
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Such Much Films Rhino Films Fox Searchlight Pictures
ヘレン・ハントがヌードになった映画
ヘレン・ハント(Helen Hunt, 本名: Helen Elizabeth Hunt, 1963年6月15日 – )は、アメリカ合衆国の女優。『恋愛小説家』でアカデミー主演女優賞、ゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞。
1992 ウォーターダンス The Waterdance Amazon
1997 恋愛小説家 As Good as It Gets Amazon
2000 Dr.Tと女たち Dr T and the Women Amazon
2007 いとしい人 Then She Found Me Amazon
2012 セッションズ The Sessions Amazon