砂丘(1970/米/112分) 映画の感想
60年代後半のロサンゼルス、大学のキャンパスで警察と学生が激しく衝突する中、マークは警官を衝動的に射殺し、セスナを盗んで砂漠に逃走する。上司に会うために車で移動中だったダリアはマークと出会い二人は意気投合し、ザブリスキー・ポイントに向かいそこで結ばれる。幻か、不思議なことに、そこには彼ら以外にも愛し合う男女の姿が見える。指名手配されていたマークは、ダリアの制止を振り切って、セスナでロサンゼルスに引き返すが・・・。
『情事』などの名匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督の初のアメリカ映画。出演者はマーク・フレチェットやダリア・ハルプリン、ロッド・テイラーら。当時のアメリカのカウンターカルチャーを題材にした作品。実際の事件にインスピレーションされて脚本が書かれ物語の筋は意外としっかりしている。だがその表現は自由で即効的で感覚的で、時にリアルで時にシュールで時に不条理な、いわば本作は監督による映画の散文詩。当時の空気感をたっぷりと吸収した作品ではあるが今の時代に観ても理解はできる(個人的にはランボーの詩を想起した)。けれども公開時には観客からも批評家からも酷評され、当時の人々からは全く理解されなかったというのがおもしろい(後に再評価された)。また主演のマーク・フレチェット自身が実際のヒッピーで、風変りな男で、後に映画を地で行くように銀行強盗を犯し投獄され獄死しているという事実も興味深い。
ダリア・ハルプリンのヌード他
デニス・ホッパーの元妻であるダリア・ハルプリンは、『砂丘』一作で映画史に名を残すこととなった。有名な砂漠での情事のシーンで肌を見せるが露出は控え目で、周りで抱き合う男女は大胆にヌードになっている。
砂丘 ウィキペディア
砂丘 IMDb
砂丘 ダリア・ハルプリンのヌード画像他へのリンク
(18禁画像、日本の法律の範疇外の画像がある場合もございます。ご注意ください。)
Metro-Goldwyn-Mayer