サラ・ポーリーのヌード　あなたになら言える秘密のこと

あなたになら言える秘密のこと(2005/西/アイルランド/115分)　映画の感想

イギリスの工場で働くハンナは勤勉だがわけありで孤独を好み仕事仲間とも距離を置いていた。上司は彼女に休暇を勧め、彼女はとある港町に旅行する。そこで彼女は海底油田掘削所の事故で重傷を負った男性の看護師を募集していることを知り、その仕事を得る。同僚で友人の男を救おうとしてを大火傷した患者のジョゼフとハンナは介護を通じて同じ心に傷を持つものとして少しずつ打ち解けだし恋愛感情に近いものを抱き、お互いの辛い過去について語り始める･･･。

『死ぬまでにしたい10のこと』のイザベル・コイシェ監督が同作の主演のサラ・ポーリーと再び組み、ティム・ロビンスが患者役を演じるシリアスな人間ドラマ(基本はラブストーリー)。ハンナはユーゴスラビア出身で、彼女の心の傷はユーゴスラビア紛争に起因する壮絶な体験によってもたらされたもので、これが作品の大きなテーマとなっている。ジョセフは火傷で重傷を負い移動に危険を伴うという設定で、介護を通した二人のやりとりは、人気のなくなった石油採掘所のなかで進行する。ハンナはジョセフ以外にも、そこに残った人々と交流し少しずつ閉ざされた心を開いていく。この辺りの非日常感・登場人物に与えられたモラトリアム感がなかなか良く、サラ・ポーリーやティム・ロビンスの演技も素晴らしく、二人のとくにハンナの壮絶な告白は胸を打つ。ただ全体的に物語の設定に少し現実感(非日常感とは別の意味で)がなく作劇の為のものといった感じで、そこで語られる現実の戦争を題材とした悲劇に比べバランスの悪さを感じた。

サラ・ポーリーのヌード

彼女が胸を晒すシーンが劇中にあるが、ここは作品のテーマと絡んだ非常に重要なシーンとなっている(画像リンクは貼っておくがネタバレ注意！)。サラ・ポーリーはホラー映画好きな私としては『ドーン・オブ・ザ・デッド』や『スプライス』の人なので、社会派のシリアスな人間ドラマで演技する彼女の姿は新鮮にうつった。

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サラ・ポーリーがヌードになった映画

サラ・ポーリー（Sarah Polley, 1979年1月8日 – ）はカナダの映画監督、女優。

1999　写真家の女たち　Guinevere
2005　あなたになら言える秘密のこと　La Vida secreta de las palabras
2008　ジョン・アダムズ　TVドラマ